血液検査は尿検査や糞便検査と合わせて健康診断で実施する代表的な検査です。その理由のひとつは非常に広範囲の全身的な評価が可能であることだと考えています。
健康診断は見た目上は特に気になるような症状もなく触診や聴診などの身体検査でも大きな異常の見られない子に実施することが多いため、隠れた病気を見逃さないようにするためには全身的に網を拡げる必要があります。血液検査はそんなスクリーニングの検査にもってこいの検査です。
高齢のねこちゃんで多い慢性腎臓病は安定しているときは無症状であるため、健康診断で早いうちに見つけられることが多い病気です。
他にも甲状腺機能亢進症のためのホルモン測定や心臓のバイオマーカーを測定することで、病気の早期発見だけでなく将来的なリスクを評価することも可能です。