猫ちゃんの男の子は比較的気が強い子が多く、縄張り意識からかトイレとは別の場所におしっこをしてしまうスプレー行動も少なくありません。また、猫の妊娠率は非常に高く、一度交尾してしまうと妊娠する可能性が非常に高いです。

去勢手術はこれらのことを改善してくれることが多く、若いうちに手術できた子たちの方が改善率が高い傾向があります。

手術自体は3ヶ月齢くらいから実施可能ですが、ある程度身体も成熟した8-9か月齢での手術実施を考えてあげましょう。

去勢手術のデメリットはずばり全身麻酔です。

手術自体は非常に短時間で終わりますし、基本的に縫合なども必要ありません。

全身麻酔は注射麻酔のみで実施されている病院も多くありますが、当院ではより安全性の高い注射麻酔と吸入麻酔を組み合わせて実施しています。

唯一と言っていいほどのデメリットなので、万に一つでも問題が起きないよう細心の注意を払い、安全第一の手術を心がけています。

全身麻酔の注意点はいくつかありますが、そのうちの一つが絶食絶水です。

「ごはんをあげないなんてかわいそう！」

そんな声も聞こえてきますが、全身麻酔の際にお腹の中にごはんが残っていると、無意識のうちにもどしてしまうことがあります。

それだけでなく、それを吸引して肺炎を引き起こすような事故にも繋がることもあるんです。

かわいそうなお気持ちは非常に理解できますが、唯一のリスクを最小限にするためにも、ごはんは前日の夜までにして、手術当日はごはんとお水を与えないようにしてくださいね。

もちろん手術のときには点滴をしっかり行いますのでご安心ください。