子宮蓄膿症は女性ホルモンの影響によって高齢、未経産の子で発生しやすい病気になります。

とは言え、2歳や3歳で子宮に液体が貯留してしまう子宮水腫や子宮粘液種になってしまう子がいるのも事実。

「まだ若いから」と考えずに、出産を予定していないのであれば1歳未満での避妊手術をご検討くださいね。

乳腺腫瘍も同様に避妊手術によって発生を抑えられることが知られています。特に初回発情前に避妊手術を実施してあげることで、その発生率はほぼ0%にまで低減することが可能です。

乳腺腫瘍も高齢で発生することが多い病気になりますので、積極的な避妊手術で腫瘍発生を回避しましょう。

わんちゃんの避妊手術は開腹手術となりますし、卵巣は腎臓のすぐとなりにある臓器ですので開腹してもすぐに見つかるわけではありません。また、年を重ねるとお腹の中に脂肪がついたり卵巣を保持しているじん帯が硬くなったりして以外と大変になることもあります。

当院ではやや大きめの傷にはなりますが、しっかりと卵巣と子宮を確認できるサイズで開腹し、卵巣の取り残しや予期しない出血のリスクを最小限にするような術式で避妊手術を実施しています。もちろん専門としていた麻酔はその子その子に合わせて最適化。

ご家族の不安を少しでも減らせる安心・安全な避妊手術を心がけています。